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2009年11月24日

いなし系ファイトについての考察

って、私もまだまだぜんぜん出来てないんですが・・・・
みなさんで一緒に考えていただければ幸いです。



以前は200g前後のジグをシャクれるロッドでラインはPE4号以上、リーダーは80lb以上、水深70~100mあたりを必死になってシャクっていたものだが、最近は水深30m前後、ジグは100g前後でメインラインがPE2号、リーダー40lbというライトタックルで以前よりも大きい獲物が獲れている。
ジグもタックルも軽いので一日中シャクっていられるし、釣り場も近いので遊ぶ時間も長くなる。
それに、『デカいヒラマサは浅いところに居る』ので、無理して深いところで体育会系ジギングをしなくても大物に巡りあえる。
いいコトずくめなんだけど、今まで獲れなかったサイズがどうしてよりライトなタックルで獲れてしまうのか・・・・・
不思議に思っている人だっていると思う。

魚ってのはそんなに利口じゃないと私は思っている。
人間という生物の存在も理解して無いと思うし、自分達が狩られる対象であることも理解してないと思う。
でなければ船べり近くまでチェイスしてくるわけがないし、仲間が釣り上げられているそばで同じように釣り上げられることもないだろう。
ただ、野生動物ならではの慎重さ、というものは存在すると思う。
肉食獣がそう簡単に罠に掛からないように。

なので針に掛かった瞬間、おそらく何が起こったのか理解できていないと思う。
痛覚はありそうなのだが、痛みがなぜ生じたのかもやはり分かっていないだろう。
とりあえず口かその周囲に痛みを生じて、どちらか方向にゴリゴリと引っ張られる状態。

あなたならどうする?

たぶん力の限り引っ張られる方向と逆に逃げようとするだろう。
この推測はまず間違いないと確信している。
所詮動物、分からない敵からは逃げるしかないのだ。

よくヒラマサは根を目指すと聞くが、しこたま底をズリズリしただけで糸を切るまでいかなかった魚も結構いる。
釣りビジョンの所長のラインブレイクを見てもらっても分かるが、水深以上に糸を持っていった挙句に底をズリズリしてブチン、ってのがパターン。
おそらく『引っ張られればそれに逆らおうとする』というのが基本的な反応であって、“釣られそうだから糸を切るために根に逃げ込む”などというような高次な思考は無いと思う。
基本的にジギングの場合はラインは底に向かって垂れており、引っ張る方向は上・・・・なら逆らって下に引っ張ることになる。
下に、下に引っ張れば、どんなに水深があろうとも(ラインさえ尽きなければ)底に当たる。

キャスティングで大きい魚が獲れるのは、水面でヒットするからだけではない。
根に潜ろうとヒットしてすぐに底に向かえば、十分根に潜れるだけの糸の長さがあるはずだ。
キャスティングの場合、糸は最初から水平方向。
つまりは魚は水平方向に引っ張られるので、自然と同じく水平方向に逃げようとする。
水平方向に走れば根は無いし、それから底に潜ろうとしたときには既に多少は疲れているはず。
いきなり底近くでヒットするジギングに比べれば、キャスティングはかなり人間が有利なゲームと言えると思う。


・魚は引っ張られたら逆の方向に引っ張り返そうとする。なので、竿を立てれば自然と底へ向かう。


次に、魚が糸を引っ張る際に、どのように引けば一番力が出るのかを考えてみて欲しい。


いなし系ファイトについての考察
※糸の基点・・・については後述します。

とりあえず魚が一番力を入れやすいポジショニングというのは、図のように魚の口・尾・糸が同じ方向を向いている状態だろうというのは想像がつくと思う。
3キロのヒラゴでも、ツボにはまればNB536をブチ曲げることが出来るし、同じく3キロのヤズでも大物と勘違いしてしまうような引きをすることがある(どちらも実体験です)。
このようなポジションにはまってしまうと、いくらマッチョな釣り師でも10キロオーバーのヒラマサには勝てないらしい。



では、魚が一番力を入れにくいポジショニングと言えば、尾→口→糸の順番に一直線に並んだ状態?
※タチウオ、ナマズなどを除く
いなし系ファイトについての考察
魚の都合で偶然そうなることはあるにしても、さすがにこのようなポジションに狙って持ってくるにはまともにやればかなりのパワーが必要なわけで、ライトタックルでは無理なのは分かってもらえると思う。


じゃあ、一番ありがちで魚が力を出しにくいポジショニングと言えば、コレだろう。
いなし系ファイトについての考察
※糸の基点・・・については後述します。

基本的に糸は伸びないので、ドラグが出なければ竿先を中心とした円運動をすることになる。
もちろん魚の引く力はアングラーにはそこまで伝わらないので、リールを巻くことが出来る。
これで、『魚がくるくる回りながら上がってくる状態』になるわけだ。

考えてみれば分かるが、魚のベストポジションってのはかなりレンジが狭い。
やはり釣りというものは、人間に有利に出来ている。
しかしながらドラグをガチガチに締めて竿尻を下腹に当て、棍棒のように硬い竿を立ててファイトするスタイルであれば、かえって魚はベストポジションを取り易くなるように思われる。
もちろんそうしないと獲れない魚もいるのだろうが、ライトタックルでそれをやればあっという間に魚が底に到達しズルズルブチン・・・・
胸にグサリとくる・・・・・・・orz
『魚に主導権を渡さない』なんて表現があるが、この場合は『魚に主導権を進呈している』ようにも感じる。
我ながら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・OTZ

・釣りは基本的に人間に有利に出来ている。
・力勝負では魚に勝てなくても、力勝負をしないで勝てるように出来ている。
・むしろ力勝負を挑むと、かえって魚に有利な状況が生まれる。



では、いかにアングラーに有利なポジションを取るか・・・・だが、それこそ『魚をいなす』行為だと思う。


魚が糸を引っ張る場所は口だが、魚の泳力の源は尾びれだ。
図にも示したとおり、尾びれで糸をまっすぐ押せれば力が出せるが、それが少しでもズレるといくら力を出しても斜めにしか進めないし、一度ズレてしまうと再度ベストポジションに修正することは難しい。

そのズレをどのように生み出すか・・・・


二人で足元を固定して、手に持ったロープを引っ張り合って相手の足を動かしたら勝ち・・・・というゲームがあるが、まさにそれに近い状況を想定して欲しい。
ベストポジションで一生懸命、フルパワーで引っ張っている魚は、糸が送り出されることによって前に進みすぎることでバランスを崩す。

綱引きでも、相手チームが綱を離してしまうと大惨事になる。
相手が急に弱くなっただけでもかなりのバランスを崩してしまう。
むしろ柱にでも綱を固定した方が大きな力が出るものだ。
糸の基点(竿先)が引くたびに大きく動くだけで、魚にとっては不利な状況になると思われる。

もちろん、ラインテンションを無くしてしまうとバラす可能性が高くなるのでオススメは出来ない。
ラインテンションを保ちつつも、魚が(ベストポジションにいて)強く引いた時にラインを送り出してやる。
やり方はと言えば竿先を送り込めばよく、竿を倒した姿勢にあればさらにリールからラインが出やすくなる。
動画の赤間船長のファイトを見ていただければ分かるが、ドラグが鳴るくらいの引きがあれば、竿先を送り込んでラインを出している。
(その後にラインテンションを保つことで魚の浮き上がりを得ているところまで注目して欲しい)

ちなみにティップの柔らかいロッドであれば、多少のいなしはオートマティックにされているように思われる。アングラーにとってもロッドにより衝撃が緩和され、竿を支える力が小さくて済むので、とても楽にファイトできる。まさに一石二鳥だと思う。

このように魚の姿勢が崩れたところでラインテンションが保たれていると、魚の泳力により今度は竿先を中心とした円弧を描くことになる。
竿先がグイグイと引き込まれた後に勝手にあがってくるような感じはこのように生じていると私は考えている。

・魚が強く引いたら竿先を送り込む。竿を倒してラインが出て行きやすくする。
・その後ラインテンションを保っていると魚が勝手にあがってくる。


この動画の0:23くらいから0:30くらいまで魚が反撃してるのですが、軽くいなされてますね・・・・・・


さて、これを繰り返して魚を引き上げていくのだが、だんだんと魚が抵抗しなくなる。
最初の方で触れたように魚にとって釣られるというのは初めてに近い事柄であって、“自分が釣られている(引き上げられている)!”と思っているヤツなんていないからじゃないかと思う。
加えて魚は水面まであと何mとか分かっているわけではないので、強い力で引っ張られなければ自分が引き上げられているという感じすら分からなくなるのではないだろうか?
よく水面近くになって“船の影が目に入って”暴れだすことがあるが、そういうことからも間違いではないような気がする(笑
もちろん潜水病に近い状態にもなっていると思われるが・・・・

・強い力で引っ張らない。

というワケでロッドの復元力と波の力とに任せて、焦らずに少しずつ巻き上げることで、魚が暴れずに上がってくる。
前述したように、力を入れてグイグイと引くと魚が嫌がり暴れてしまう。
ということで能動的なポンピングではなくて、かなり状況に対応しながらのポンピングになる。
竿は上げても水平くらいまで。竿先が下を向いていた方が魚の最後の大抵抗にも対処しやすい。
※PEライン使用時のテンション抜けは致命的なので、激しいポンピングをするアングラーってのはもうほとんど見なくなりましたね・・・・
しかしながら魚の尾びれが上に上がれば(魚が下を向けば)反撃の姿勢が整うので、巻けるときにはどんどん巻いた方がいい。

・やっぱり、最後まで竿を立てない。
・巻けるときはどんどん巻く。


上手な方のファイトシーンです。
竿立てない!巻いて巻いて・・・・サイズ確認しない(ってデカっ!)

ロッドがしっかり入って、魚の動きを封じているのが分かるような気がします。
最後の浮き上がりのシーンで魚が必死に尾びれを上に上げて下に突っ込もうとしているように見えますが、巻いて巻いてが速すぎて+即ネットインで間に合わず。スゴイなぁ~




頭では分かっていても、なかなか実践するのは難しいですよね・・・・・
日々修行、ですね。



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この記事へのコメント
こんばんわ!
「キャスティング及びジギングにおけるヒラマサのファイトについての論文」
あっぱれ!です。
Posted by 玄海ブロス at 2009年11月24日 22:21
すばらしい記事ですね~ポチッとを2回押しました~(笑)。
Posted by 豚骨安藤 at 2009年11月25日 00:44
>玄海ブロスさん&豚骨安藤さん

お褒めいただきありがとうございます。って、たぶん常識ですよね・・・・・・
Posted by すった at 2009年11月25日 11:47
具現化して文章にするのは、なかなか大変ですよ〜 これからジギングする人やライトジギング推進には、特に参考になると思います。
あとはヒラスLで実釣ですね【笑
Posted by 豚骨安藤 at 2009年11月25日 16:18
>豚骨安藤さん

ライトジギングという括り自体が間違いのような気がします。
だって、みなさん10キロとかそれ以上を狙ってるでしょ?
現在某船でやってる『玄界灘のライトタックルジギング』は、通常の魚がライトなライトジギングとは別カテゴリと考えた方が良さそうな気がします。
いや、やってることはたしかにライトなんですけどね(苦笑

ヒラスL? そんな竿は忘れた(w
Posted by すった at 2009年11月25日 17:58
う~ん、あっぱれ!
Posted by みっきー at 2009年11月25日 23:27
>みっきーさん

ぜんぜんダメですよ。まとまってないし。
魚の掛け方編はお任せしますね。
Posted by すった at 2009年11月26日 13:43
こんにちは!!

 すばらしい論文ですよ。大変参考になります!!

後日UPしますが・・・。昨日は散々やられて良い経験になりました。
Posted by けんねこ at 2009年11月26日 16:26
玄海BROSさんに

教えてもらってみました。

すばらしい考察!

理論科学でみる釣りも

面白いですね!
Posted by pilotkuri at 2009年11月26日 18:52
HIRAS60Lお待たせしております。

おそらく30日に工場から会社届くと思われます。

なんせガイドの供給が間々ならずご迷惑をおかけしております。

ここだけの話HIRAS60Lは赤間さん所にあるプロトより
さらにビルドアップされています。

いなし系ファイトを利用すれば
4lbラインクラスでバラムツも上がっています。
トラウトロッドで全く魚が怒らない様にランディング出来るようです。

JGFAを参考にして下さい。

通常バラムツは浮き袋がない為、水深200mからでも船べりまで
暴れたおします。

ここまで解られたら

いなしはバッチリでしょう!!
Posted by 松丼 at 2009年11月27日 01:02
はじめまして
目から鱗です、すばらしい!
Posted by kou at 2009年11月27日 09:43
>けんねこさん

やられましたか?
私もまだまだやられっぱなしです。
お互い頑張りましょう!

>pilotkuriさん

コメントありがとうございます。
支離滅裂ですみません。
海になかなか出れないので、悶々と考えてます。
いかにロッドのパワーを活かすかってネタも考えています。
やはり立ててしまうと他に出来ることが無くなって詰みになるような気がします。
下げ気味でファイトするからこそ、アングラーの自由度が増し、魚が不安定になりやすくなるような気がします。
先人の知恵というものは素晴らしいと思います。

>松丼さん

コメントありがとうございます。釣りビジョン出演おめでとうございます!

え~っと、9月発売予定が・・・・・(笑
ロッドをテンパらせずに魚と対峙する、ってネタを考えています。
とりあえず実践が大事だと思うのですが・・・・・また週末荒れます(泣

>kouさん

コメントありがとうございます。

コレって、分かっている人たちには常識なんだと思います。
たしかにトラウトなどの細糸で大きな魚を釣る釣りをしている人たちは、普通にやってることだと思いますよ。
Posted by すった at 2009年11月27日 17:48
 
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いなし系ファイトについての考察
    コメント(12)